LoLの世界大会(Worlds)やLCKの配信を見ていると「このチャンピオンは第1試合で出たのでもう使えません」という実況をよく耳にします。これがフィアレスドラフトです。プロのリーグ・オブ・レジェンドでは2025年シーズンからBO3・BO5のシリーズにこのルールが使われ、Riotは2026年シーズンも継続すると発表しました。
ポイントは一つだけ。同じシリーズの中で一度ピックされたチャンピオンは、ピックしたチームだけでなく相手チームも、次の試合から選べなくなります。
この記事では、フィアレスドラフトとは何か、通常のピック・バンと何が違うのか、試合が進むほど使えないチャンピオンがどれだけ増えるのか、2026年に始まったFirst Selectionとどう組み合わさるのかを順に解説します。
2026年11月3日時点で、Worlds 2026は日本時間11月4日から準々決勝が始まるところで、決勝まで全試合がBO5(3本先取)です。フィアレスの読み合いが一番面白くなる時期なので、観戦前の予習にどうぞ。最後に、このルールの考え方を自分のランク戦のチャンピオンプール作りに生かす方法も紹介します。
フィアレスドラフトとは:一度ピックされたチャンピオンは両チームとも使えない
フィアレス(Fearless)は「恐れ知らず」という意味で、試合ごとに新しいチャンピオンを出し続けなければならないドラフト形式を指します。LoL Esports公式の説明をもとに整理すると、ルールは三つです。一つ目、シリーズの前の試合でピックされたチャンピオンは、それ以降の試合でどちらのチームもピックできません。
第1試合でブルーサイドがリー・シン、レッドサイドがエズリアルを選んだら、第2試合以降はリー・シンもエズリアルも両チームに使えなくなります。二つ目、バンは引き継がれません。各試合で通常のバン10体(1チーム5体)をあらためて行い、そこに前の試合のピックが上乗せされます。
公式は、第2試合では実質20体、第5試合では50体が使えなくなると説明しています。第1試合でバンされただけのチャンピオンは、第2試合でピックできます。三つ目、シリーズが終わればリセットされます。
次の対戦相手とは、またすべてのチャンピオンが使える状態から始まります。そのため、今いちばん強いチャンピオンを第1試合ですぐ出すか、後半の試合まで温存するかが新しい駆け引きになりました。フィアレスはシリーズの中だけで働くルールなので、BO1の試合には適用されません。
Riotは2025年のWorldsから、スイスステージのBO1は通常のドラフト、BO3とBO5はすべてフィアレスドラフトで行っています。
通常のピック・バンとフィアレスドラフトの違い
| 項目 | 通常のトーナメントドラフト | フィアレスドラフト |
|---|---|---|
| 使われる試合 | BO1の試合。Worlds 2026ではスイスステージ1・2ラウンドなどのBO1 | BO3・BO5のシリーズ全体。Worlds 2026ではスイスのBO3と準々決勝・準決勝・決勝 |
| バン | 1試合10体(1チーム5体) | 1試合10体のまま。試合ごとにやり直し、次の試合には引き継がない |
| 前の試合でピックされたチャンピオン | 次の試合でも再びピックできる | シリーズが終わるまで両チームとも使えない |
| 第2試合で使えないチャンピオン | バン10体 | バン10体と第1試合のピック10体で20体 |
| 第5試合で使えないチャンピオン | バン10体 | バン10体と第1〜4試合のピック40体で50体 |
| サイドとピック順(2026年の地域リーグ) | First Selectionを得たチームがサイドかピック順のどちらかを選び、相手が残りを選ぶ | 同じ。First Selectionはフィアレスと一緒に使われる |
| 観戦の見どころ | 強いチャンピオンが毎試合くり返し出やすい | 試合が進むほど新しいチャンピオンや構成が出て、選手のチャンピオンプールが試される |
Worlds・LCKのフィアレス戦を観る時のチェックポイント5つ
- 第1試合のピック: 今いちばん強いと言われるチャンピオンを第1試合ですぐ使うか、後半まで温存するかに注目。第1試合で使えば相手もそのチャンピオンを使えなくなるので、ピックそのものが相手の選択肢を消す一手になります。
- 前の試合のピックをメモ: 試合ごとに両チームがピックした10体を書き留めると、次の試合でどちらがどんな得意チャンピオンを残しているかが見えてきます。
- First Selection(地域リーグ): 2026年シーズンからLCKなど各地域リーグでは、First Selectionを得たチームがブルー・レッドのサイドか、ファースト・セカンドのピック順のどちらか一方だけを選びます。どちらを選ぶかで、そのチームが何を重視しているかが分かります。
- 第4・第5試合: 前の試合のピックだけで第4試合では30体、第5試合では40体が使えなくなります(バン10体は別)。ここで出てくるチャンピオンこそ選手の本当のプールの広さです。
- Worlds 2026の残り日程(日本時間): 準々決勝11月4日〜7日、準決勝11月8日〜9日はいずれも朝7時、決勝は11月15日朝4時(ニューヨークのバークレイズ・センター)。すべてBO5です(2026年11月3日時点)。
フィアレス流にチャンピオンプールを見直す5ステップ
- 1ロールごとに3体を決めるメインのロールで自信のあるメイン、役割が近いサブ、苦手な相手に出すカウンター用を1体ずつ書き出します。プロは第5試合までもつれると1つのロールで5体の別チャンピオンが必要になります。ランク戦でも、メインがバンされたり先に取られたりした時に慌てずに済みます。
- 2同じチャンピオン連続禁止のルールを作るその日の練習を1つのシリーズとみなし、一度使ったチャンピオンはその日はもう選ばない「自分だけのフィアレス」を試します。ノーマルや友達とのカスタムゲームから始めると気楽です。友達とやる時は、前の試合に出たチャンピオンをメモして、両チームとも選ばないと決めておけばOKです。
- 3毎試合録画しておくチャンピオンが変わると、いつものミスも別の場面で出てきます。DORを入れておけば、LoLを起動した時点で自動で検知して試合全体を録画するので、練習したチャンピオンごとに見返せる映像が「マイクリップ」に残ります。
- 4チャンピオンごとに同じ場面を比べるレーン戦の最初の5分、最初のデス、最初の集団戦のように比べる場面を決め、チャンピオンごとに見比べます。メインではできていた判断がサブで崩れるなら、そのチャンピオンの射程やスキルのクールダウンがまだ体に入っていないサインです。
- 5足りない枠を埋める見比べて、特定の構成に出せるチャンピオンがいないと分かったら、その役割のチャンピオンを1体増やします。ブルーエッセンスでの買い方や無課金で集めるコツはLoLチャンピオンの買い方にまとめています。
チャンピオンプールが実力:練習したチャンピオンごとに試合を残して振り返る
フィアレスの時代になって、プロが口をそろえて言うのはチャンピオンプールの大切さです。ランク戦でプールを広げる近道は、新しいチャンピオンで遊んだ試合を見返すことで、そのためには試合が映像で残っている必要があります。
DORは無料のWindowsアプリで、LoLを起動すると自動で検知して試合全体を録画し、キル・マルチキル・オブジェクトの場面は自動クリップとして別に保存します。録画は「マイクリップ」に集まるので、メインで遊んだ試合とサブで遊んだ試合を並べて同じ場面を比べやすくなります。
LoLはクライアントで.roflリプレイを再生した時も録画されるので、過去の試合を別のカメラ視点で撮り直すこともできます。うまくいった場面はアプリで区間を切り出して16:9・9:16・1:1で保存したり、dor.ggのリンクで友達に送ればスマホのブラウザですぐ再生できます。
自分の試合を録画して上達のサイクルを作る流れはLoLが上手くなる方法、リプレイと録画で振り返るコツはLoLのVOD振り返りのやり方で詳しく解説しています。Worldsで見たメタチャンピオンを初めて使った試合も残しておけば、数試合後にどれだけ慣れたかを映像で比べられます。



