マウスパッドは安く見えるので、なんとなく選びがちです。ところが買ってみると、同じLサイズなのに幅が足りない、名前にコントロールと付くのに測定では中間の速さだった、ガラスにしたら音とソール代がついてきた、といったことが起きます。湿度の高い時期に滑りが変わった気がして、布かガラスかで迷う人もいるでしょう。この記事では、初めて買う人がこうした失敗を避けられるように、素材、サイズ、滑り、厚さ、湿気、維持費の順に判断の基準をまとめます。
この記事はメーカーの公式仕様、測定レビュー、ユーザーコミュニティの意見をまとめたもので、製品を自分たちで試した結果ではありません。アフィリエイトリンクはなく、価格は2026年11月4日時点です。
基準1. 素材:最初は布、ガラスは2枚目の選択肢
素材を最初に見るのは、このあとの選択がすべて変わるからです。価格差もここがいちばん大きく開きます。公式ストアと価格.comのショッピング検索で見ると、Lサイズ前後の布は2,000円前後からあり、Razerのガラスパッドは15,480円からです。
布:ほとんどの人の基本
布パッドは布の表面の下にゴムやフォームを貼った、いちばん一般的なタイプです。測定レビューサイトProSettingsの等級で見ると、布の静止摩擦はMediumからVery Highの間で、ガラス(Very Low〜Low)より動かし始めの抵抗が大きく出ています。同じサイトのプロ設定リストでも、使用者の多い上位パッドはすべて布です。ただしプロの統計は人気の指標で、性能の証拠ではありません。
よく名前が挙がるのはRazer Gigantus V2 L(450×400×3mm)、Logicool G640(460×400×3mm)、SteelSeries QcK Heavy(Lは6mm)です。国内メーカーではArtisan NINJA FX ゼロがあります。同じ名前を含むZERO CLASSICは別シリーズの製品なので、買うときは型名を確かめます。
FPS以外なら安い布で十分という意見もよく見かけます。リーグ・オブ・レジェンドのプレイヤーだけを集めた意見は見つからなかったので、この記事では一般的な非FPSの基準で見ます。
弱点は、湿気、汗、汚れで感触が変わることです。布は消耗品だという声は今回読んだコミュニティの投稿で特に多く、長く使うと縁がほつれることもあります。
ガラス:条件が合う人の2枚目
ガラスの強みは、湿気で表面が変わらないことです。湿気で感触が変わりにくいという声はユーザーの感想によく出てきて、国内の個人記事にも同じ話が並びますが、これを測った数値は見つかりませんでした。測定の等級で確かめられる違いは、静止摩擦が布より低いことです。トラッキングが楽で手首や肩の力が抜けるという感想や、沈み込みがないのでマウスを押し込んでも滑りが変わらないという記事もあります。
ただし「湿気に強い」は半分だけ正しい話です。ガラスは汗を吸わないので汗が表面に残り、その部分の滑りが変わるとレビュアーたちは書いています。拭けば戻りますが、だからこそ頻繁に拭くことになります。手汗をかくと滑りにくくなるという個人記事もあります。表面がすり減らない代わりにソールが消耗品になる点も、計算に入れておきます。
Razer Atlasは450×400mm、厚さ5mmで、公式ストアの価格は15,480円からです。Razer Atlas Proは500×400mm、厚さ1.9mmで22,980円からです。Atlas Proは公式ページに30日間の安心トライアルと返送料のRazer負担が書かれているので、条件を確かめて使えば、ガラスが合わなかったときのリスクを減らせます。
国内ブランドではGRAPHT Glass Mouse Pad Nexusが490×420mm、厚さ1.5mm(滑り止めシート込みで2.3mm)で12,980円です。2026年9月発売の新しい製品で、今回は測定レビューを見つけられませんでした。Pulsar Superglideシリーズは490×420mmサイズが価格.comの通販価格で約16,600〜17,000円です。測定レビューがあるのは初代で、価格.comに並んでいるのは後継の世代です。
次の項目に多く当てはまるほど、ガラスを検討してもよいでしょう。
- 布が天気で変わることがいちばんの不満だ。
- パッドを毎日拭ける。
- アームカバーを使える。
- 入門用の布を一度使ったことがある。
逆に、最初の1枚である、マウスを押さえつけて止める癖がある、掃除が面倒、机を叩く癖(台パン)がある、マイクをオンにしてローセンシで大きく振る、といった人は布のままのほうが安全です。
ユーザーの感想でよく挙がるガラスの弱点は、慣れ、冬の冷たさ、素肌の引っかかり、ほこりと音、頻繁な掃除、価格、割れです。Amazonには2,000円前後の無名のガラスパッドもありますが、付属の滑り止めではずれていったので別のものを足したという個人記事があります。ガラスに移ったら2週間以内に判断するのを基準線のひとつとしておすすめします。
数日でほぼ慣れたという記事もあれば、約1週間かかったという投稿もあり、合わないなら1〜2週間で片付けるものなのに何か月も我慢してしまうという批判もあります。測定値ではなく、こうした事例をまとめて決めた基準です。
ハードパッドと金属パッド:入門では軽く見るだけ
樹脂のハードパッドは、硬い表面を安く試すときの候補です。Logicool G440は340×280mmと小さめで、公式ストアの価格は2,750円です。Logicoolは湿度の高い環境ではハードな表面が有利だと案内してG440を挙げていますが、これはメーカーの説明で測定ではありません。
硬いLEDパッドを買ったらマウスが流れてしまったという感想もあります。金属パッドは少数派の好みです。涼しくて丈夫だという話と、冬に冷たくソールが削れるという話が両方あります。
| タイプ | 向いている人 | 弱点 | 価格帯(2026年11月4日) |
|---|---|---|---|
| 布 | ほとんどの人、初めて買う人 | 湿気、汗、汚れで感触が変わる、消耗品、縁のほつれ | 入門は約2,000〜4,000円台、上級は約6,000〜9,000円 |
| ガラス | 湿気の変化が嫌で毎日拭ける人 | ソールの消耗、音、ほこりや髪の毛に敏感、汗の跡、冬の冷たさ、素肌の引っかかり、割れるリスク | 約13,000〜23,000円 |
| ハード(樹脂) | 硬い表面を安く試したい人 | サイズが小さいモデルがあり、マウスが流れたという感想がある | G440は2,750円(公式) |
| 金属 | 少数派の好み | 冬に冷たくソールが削れるという話がある | 販売店で確認 |
音:録画、配信、ボイスチャットをするなら別に確認
ガラスが布より音が大きいことは、レビュアーの観察で一致しています。いちばん大きい音はスワイプのあとにマウスを置くときだというレビューが多いものの、Pulsar Superglideのレビューは動かしている間も布より目立って大きいと書いているので、滑っているときは静かだとは言い切れません。国内の個人記事にも、イヤホンをしていないと滑走音が聞こえるという話があります。
製品差もあります。Corsair MM Glassは防音処理でソールの音が目立って減ったと書かれ、Razer Atlas Proはたいていのガラスより静かだが布よりは大きいと書かれ、SkyPAD 3.0はとても大きいと書かれました。同じサイトの体感比較で、デシベルの測定ではありません。
ローセンシで腕を大きく振ると聞こえやすく、手首中心ならほとんど聞こえないこともあるという観察もあります。音をデシベルで測った資料も、マイクにどれだけ入るかを測った資料も見つからなかったので、次のように自分の環境で確かめるのが確実です。
- 1いつもの設定でマイクをオンにする普段の録画やボイスチャットの設定のままマイクをオンにします。マイクの位置と入力レベルは変えません。
- 2大きな動作を繰り返すパッドの上で大きくスワイプしてマウスを置く動作を何度か繰り返します。普段のプレイと同じように腕を使うのがポイントです。
- 3録音を聞くゲーム音と混ざった状態で聞き直します。マイクとゲーム音を一緒に残す方法はゲーム音とマイクを一緒に録画する方法にまとめました。
基準2. サイズ:名前ではなくmmで、振り向きから幅を決める
サイズは定規で測れば答えが出る唯一の基準です。素材がいくら合っていても、幅が足りなければマウスがパッドの端に当たります。振り向きはゲーム内で180度回るときにマウスが動く距離で、ProSettingsなど海外のサイトではその2倍のcm/360(1回転の距離)で書かれることが多い値です。この値が大きいほどローセンシで、広いパッドが必要になります。
- 1振り向きを測るゲームで正確に180度回るときにマウスが動く距離を定規で測ります。これが振り向きで、2倍するとcm/360です。定規が面倒ならブラウザの感度テストにゲーム内感度とDPIを入れるとcm/360を確かめられます。
- 2机を測るマウスを置く位置から机の手前の端とモニターの台までの奥行きを測ります。キーボードを横に置くなら、キーボードの幅を引いた机の幅を測ります。
- 3余裕を持って選ぶ表記のサイズには誤差があります。ZOWIEは±10mmと書いていて、G640は公式が460×400mm、レビューの表記は455×400mmです。机にぴったりの寸法では買いません。
下の表は、マウスを持ち上げずにパッドの中央から片側に回せる角度です。マウスの幅を6cmとして計算しました。
| 自分の振り向き | 幅420mm | 幅450mm | 幅490mm |
|---|---|---|---|
| 15cm(cm/360は30cm) | 216度 | 234度 | 258度 |
| 20cm(cm/360は40cm) | 162度 | 176度 | 194度 |
| 23.5cm(cm/360は47cm) | 138度 | 149度 | 165度 |
| 30cm(cm/360は60cm) | 108度 | 117度 | 129度 |
左右180度を持ち上げずに回るには、パッドの幅が振り向きの2倍にマウスの幅を足した値になります。ProSettingsがまとめたプロの平均はCS2が振り向き約23.5cm(cm/360で約47cm)、VALORANTが約22.5cm(約45cm)なので、幅490mmでも左右180度にはわずかに足りません。実際にはマウスを持ち上げて戻すので必須条件ではなく、余裕を見る基準として使ってください。
| 自分の振り向き | おすすめの幅 | サイズの例 |
|---|---|---|
| 15cm以下 | 360〜420mm | Gigantus V2 M 360×275、Artisan L 420×330 |
| 15〜22.5cm | 450〜490mm | Gigantus V2 L 450×400、G640 460×400、ZOWIE G-SR-SE系 470×390、Artisan XL 490×420 |
| 22.5〜30cm | 490〜500mm | Artisan XL 490×420、Pulsar eS Saturn Pro XL 490×420 |
| 30cm以上、またはキーボードまで敷く | 約900mm以上 | Logicool G840 900×400、Gigantus V2 XXL 940×410 |
名前の落とし穴:同じLでも違います
L、XLは共通規格ではありません。同じ名前でもブランドによって大きく違います。
| 表記 | 実際のサイズ(mm) |
|---|---|
| Artisan L | 420×330 |
| Razer Gigantus V2 L | 450×400 |
| Logicool G640(Large) | 460×400 |
| Razer Gigantus V2 Pro L | 480×500(公式の表記。販売店には500×480の表記もあるので横の辺は購入前に確認) |
| Artisan XXL | 500×490(正方形に近い) |
| Razer Gigantus V2 XXL | 940×410(デスクマット) |
Artisan LをRazerのLと同じサイズだと思って買うと、幅が30mm、奥行きが70mm小さくなります。候補を比べるときは名前を消してmmだけを見ます。
国内で名前が挙がるパッドには490×420mmが多く、Artisan XL、Pulsar ES2 XL、GRAPHT Nexusもこのサイズで、Artisanは選び方ガイドでXLを「おすすめ」としています。よく見るサイズではありますが、規格だという資料はないので、机に置けるかどうかは自分で測ります。
大きなパッドにも弱点があります。洗ったあと乾くまでに時間がかかり、大きく丸めて置くとシワの戻りに差が出るので、平らに保管するのがよいとレビューにあります。パッドのサイズを変えたら手の位置の感覚がつかめなくなったという感想もあります。1200mmクラスの幅をエイムのために買う理由はありません。900mmあれば振り向き30cmでも左右に252度ずつ回れるので、そのサイズはデスクマットとして使うときにだけ意味があります。
基準3. 滑り:コントロールやスピードという名前より等級を見る
滑りはいちばんよく聞かれる項目ですが、好みの領域なので、素材とサイズで絞ってから見ます。静止摩擦は止まっているマウスを動かし始めるときの力で、小さな修正の初動につながります。動摩擦は動いている間の抵抗で、長いスワイプやトラッキングの感覚につながります。日本語のレビューでは滑りやすいほうをスピード系、止めやすいほうをコントロール系、中間をバランス系と呼ぶことが多いです。
製品名だけで選びにくい理由は、実際の例を見るとわかります。
- Artisanはグローバルサイトで、速度の説明は自社パッドの中での相対的な指標だと書いています。
- 名前にControlが付くX-raypad Aqua Control Plusは、ProSettingsの測定で静止、動摩擦ともMediumです。
- Artisan NINJA FX ゼロは商品ページで「バランス型」、選び方ガイドで「ロースピード」と紹介され、ProSettingsの総合分類はControl-Orientedです。
- 同じモデルでもカラーによって滑りや質感が変わる場合があるとArtisanは案内しています。
- Razer Gigantus V2 Proは等級を選ぶとフォームも一緒に変わります。マックスコントロールとコントロールはソフト、バランスとスピードはミディアム、マックススピードはハードです。
下の表はProSettingsの測定等級を性格別にまとめたものです。今回見つけた中でパッドを同じ手順で測っているのがこのサイトだけなので参考にしますが、Amazonのアソシエイトサイトで、メーカーから無償で受け取った製品をレビューしていると明記しています。メーカーの編集への関与はないとも書いています。
表の等級と本文の説明が食い違う製品もあります。G640は表ではMediumですが、本文ではかなり速いと書かれています。この表は同じ出典の中で比べる用途に限って見てください。
| 性格 | 静止 / 動 | 製品 |
|---|---|---|
| とても遅い | Very High / Very High | Artisan 99式(Type-99)、Pulsar eS Jupiter Pro |
| 遅い | Very High〜High / High | ZOWIE G-TR、ZOWIE G-SR III、VAXEE PD140 |
| 初動は重く、動くと中間 | High / Medium | ZOWIE G-SR-SE II世代、QcK Heavy、Gigantus V2 |
| 初動は重く、動くと軽い | High / Low | VAXEE PA |
| 初動は軽く、動くと重い | Medium / High | Artisan ゼロ |
| 中間 | Medium / Medium | G640、Gigantus V2 Pro、Aqua Control Plus |
| 速い | Medium / Very Low | Pulsar eS PD170 |
| ガラス | Low / LowからVery Low / Very Low | Pulsar Superglide、X-raypad NOD CR-X1、Razer Atlas Pro、Corsair MM Glass、SkyPAD 3.0 |
- 最初の1枚: 中くらいの等級を提案します。ユーザーの答えは割れていて、同じ質問にバランス、コントロール、スピードを勧める答えがすべてあります。
- 小さく止めて撃つタクティカルFPS: 静止がHigh以上というのが基準線のひとつです。VALORANTやCS2のプロはコントロール系や中間の布を多く使っていますが、人気の指標です。プロの使用者が多いゼロも静止はMediumです。
- トラッキングの多いゲーム、大きなスワイプ: 動摩擦がLow寄りのパッドかガラスが候補です。国内の個人記事には、ガラスはVALORANTよりAPEX、COD、BFのようなゲームで合いやすいという感想があります。アフィリエイトリンクのある記事なので、断定はできません。
- オーバーシュート(狙いを行き過ぎること)が気になる: レビュアーはAqua Control Plusでは止める力が弱くオーバーシュートがかなりあったと書き、腕エイムとタクティカル専用のプレイヤーには勧めませんでした。Superglideはガラスにしては止める力があり、オーバーシュートの問題は大きくなかったと書かれています。どちらも一人の体感です。
感度で滑りを決める公式はありません。ローセンシならスピード系が有利だという答えもあれば、ロースピードの滑走面は低感度に合いやすいというメーカーの説明もあり、方向が逆です。ハイセンシならコントロール系という説に疑問を持つ国内の個人記事もあります。測定の根拠は見つかりませんでした。パッドを替えたら感度も変えるべきだという測定の根拠もなく、ガラスに替えて感度を下げたという事例があるだけです。
弱点もはっきりしています。遅いパッドは速いトラッキングで窮屈に感じることがあります。Artisan NINJA FX 99式はトラッキングのゲームに向かず、初心者には勧めないとレビューに書かれています。とても速いパッドはオーバーシュートが多いというレビュアーの体感があります。
基準4. 厚さとフォームの硬さ:3〜4mmが基本
この基準はたいていすぐ終わります。測定レビューの表にある布17種のうち13種が3〜4mmでした。市場全体の割合ではなくレビューの標本です。ArtisanはXSOFTとSOFTが4mm、MIDが3mmです。ガラスはGRAPHT Nexusの1.5mm(滑り止めシート込みで2.3mm)からAtlasの5mmまであります。
- 机の表面が平らでない: 厚いパッドが凹凸を覆うとレビュアーが書いています。QcK Heavy LとLogicool PRO X コントロールが6mmです。QcK Heavy XXLはSteelSeriesの公式ページの中でも画像の説明は6mm、商品説明は900×400×4mmと分かれているので、厚さで選ぶなら販売店の表記を確かめます。
- 硬さで迷う: SOFTから試すという助言があり、Artisanも選び方ガイドでSOFTを「おすすめ」としています。XSOFTは止めやすさ、MIDは滑りの軽さと一貫性というのはメーカーの説明です。
- 小さなドットソールを使う: とても柔らかいパッドは避けます。ZOWIE G-TRではドットソールが沈み込みすぎると書かれ、ゼロのXSOFTも小さなソールには勧められていません。
- 同じパッドに買い替える: 同じフォームの硬さを選ぶと感触が変わりにくくなります。
厚さと硬さは別のものです。フォームの硬さは測定サイトも手の感触で評価している項目で、数字では比べにくいところです。厚いパッドは肌に当たって気になることがあり、重いという評もあります。
基準5. 湿気と汗:梅雨の不満は2つに分けて考える
湿度の高い日や夏に布の滑りが重くなるという不満はよく見かけますが、湿度ごとの摩擦の変化を測った数値は見つかりませんでした。GRAPHTは商品ページで梅雨の日も同じ感触だと説明していますが、これもメーカーの説明で数字はありません。下の表はProSettingsのレビュアーの使用感をまとめたもので、数値ではありません。日本の梅雨で同じ結果になるかどうかもわかりません。
| 評価 | パッド | メモ |
|---|---|---|
| 強い | Artisan 99式、Artisan ゼロ、Aqua Control Plus、Pulsar eS PD170、VAXEE PD140 | 99式は何時間汗をかいても遅い部分がはっきり出ないと書かれている |
| 強い、条件つき | ZOWIE G-SR III | 冬に試したため、暑く湿った環境では違う可能性がある |
| 改善 | ZOWIE G-SR-SE II世代 | 前作より大きく改善、とても湿った環境では遅い部分が出ることがある |
| 普通 | Gigantus V2、ZOWIE G-TR、Pulsar eS Jupiter Pro | Gigantus V2は少し湿っても一定だったという2020年のレビュー、残りは条件によって遅い部分が出ることがある |
| 弱いほう | VAXEE PA、Corsair MM Anti-fray | PAのレビュアー本人は汗が少なく問題はなかったと書いている |
| ガラス共通 | Atlas Pro、MM Glass、SkyPAD 3.0、SP-004 | 汗が表面に残ってその部分の滑りが変わり、拭けば戻る |
- 梅雨と夏だけ滑りが重い: まずパッドを拭いてみて、それでも同じなら買い替える前に部屋の湿度を見直します。数年前の投稿ですが、2つのコミュニティで出ていた助言です。除湿機は部屋が暑くなって使いにくいという経験談や、エアコンを勧める答えもあります。
- 手汗が多い: 布以外の素材を見るか、汗が触れる部分を覆います。感想には合成皮革、ガラス、樹脂、ジェルのリストレスト、アームカバーが出てきます。ゲーム向けのアームカバーは2,640円の製品が価格.comに出ていて、日焼け対策用の安いもので代用できるという国内の個人記事もあります。
- ガラスで湿気を避けたい: 湿度では変わりにくいものの、汗の跡は残ります。腕の汗が多いならスリーブを勧めるレビューが複数あります。
- 汗が多いのに安いパッドを選ぶ: 安い布を買ったらすぐ傷んだという事例があります。
湿気に強いパッドは遅いとも言い切れません。Pulsar eS PD170は総合でSpeedに分類されますが、湿気にとても強いとレビューに書かれています。
基準6. 維持費:交換の周期より状態を見る
メーカー公式の交換周期と測定された寿命は見つかりませんでした。ユーザーの意見も数か月から数年まで幅があります。何か月ごとに替えるべきという話は事実として受け取らず、次のサインで判断してください。このリストは感想とレビュアーの観察をまとめた提案です。
- 拭いても滑りが重い。
- よく使う部分だけ感触が違う。
- 汚れが落ちない。
- 縁が浮く、ほつれる。
- 底のゴムがべたつく。
普段はウェットティッシュで拭く程度でよいという話が2つのコミュニティで出ていて、Logicoolも濡らした布で拭いてからよく乾かすよう案内しています。洗濯はまず製品の案内を見ます。
SteelSeriesはQcK Heavyを、ぬるま湯と刺激の少ない石けんでやさしく手洗いし、30度を超えるお湯は使わず、直射日光を避けて完全に乾かすよう案内しています。案内が見つからないパッドは意見が割れます。中性洗剤で洗って復活したという感想もあれば、感触が少し変わり乾くのに約1週間かかったという感想もあります。
ざらついた表面は髪の毛や角質が入りやすく、こまめに拭く必要があるというレビュアーの観察があります。ガラスはコーティングが違うのでひとまとめにせず、製品の案内に従います。
| ガラス製品 | 掃除の案内 |
|---|---|
| Razer Atlas、Atlas Pro | 温水で湿らせた布でやさしく拭き、完全に平らな面に置きます(公式の案内)。 |
| GRAPHT Nexus | 表面を拭けば元の感触に戻ると公式が説明しています。 |
| SkyPAD 3.0 | 乾いた布を勧め、濡れた布は避けるようレビューに書かれています。 |
- ガラスにはPTFEソールを使います。Razerは純正または同等のPTFE製ソールを推奨し、ほかの材質はソールやパッドの予期しない摩耗につながるおそれがあると案内しています。
- ガラスソールとガラスパッドの組み合わせは避けます。互いに傷つくことがあるとレビュアーが書いています。
- ガラスはソールを早く減らすというレビューや感想がありますが、速さを測った数値はありません。
- パッドとソールはセットで見るという意見をよく見かけます。マウスも一緒に替えるならゲーミングマウスの選び方も見てください。
保証と返品も確かめておきます。RazerはGigantus V2 Pro、Atlas、Atlas Proに最長1年の保証を案内し、RazerStoreで直接買うと14日間は無料返品できると書いています。保証規定では、保証は当初購入された国でのみ有効です。
LogicoolはG240、G440、G640、G840、PRO X コントロールの公式ページに1年間無償保証と書いていて、公式ストアは購入日から30日以内の返品を無料としています。Artisanの公式ストアは商品到着後7日以内の連絡が条件で、対象は滑走面の破れや異物による凹凸などの物理的な問題です。縫製のほつれ、軽度な色の違い、マウスの読み取りの問題は返品や交換の対象外です。
維持費を数字で比べることはできません。ガラスはパッド代にソール交換代とアームカバーが加わり、布はパッド代に交換回数が掛かるという構造までしか言えません。白や明るい色のパッドは手入れが大変だったという後悔も、今回読んだ投稿に見られます。
体感できるスペックとオーバースペック
マウスパッドの宣伝には数字がたくさん出てきますが、買う基準にする数字は多くありません。次のように分けると、お金をかける場所がはっきりします。
| スペック、宣伝文句 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| ガラスと布の素材の違い | 体感できる | 静止摩擦の等級が分かれ、感想も一致しています。 |
| パッドの幅と自分の感度 | 体感できる | 足りないとマウスが端に当たります。計算で確かめられます。 |
| 湿気による布の変化 | 体感できる | 異論が少なく、パッドごとの差もレビュアーが書いています。大きさを測った数値はありません。 |
| ガラスの音 | 体感できる | 布より大きいというレビュアーの観察が一致しています。デシベルの資料はありません。 |
| 縦横(X/Y)方向の滑りの差の1桁の比較 | オーバースペック | 体感の境目の資料がなく、良し悪しを判定できません。 |
| 2μmエッチング、9H硬度の宣伝文句 | オーバースペック | エイムの体感と結びつけた資料がありません。買う基準にする数字ではありません。 |
| 1200mmクラスの幅をエイムのために買う | オーバースペック | 900mmでも十分回れます。デスクマットとして使うときにだけ意味があります。 |
| パッドを替えてエイムが上がると期待する | 根拠なし | 向上を測った資料がありません。手首の痛みは減ったがエイムは変わらなかったという感想があります。 |
| プロが使っているパッド | 人気の指標 | 性能の根拠ではありません。ゲームごとの標本数も違います。 |
ユーザーの意見まとめ:共通点、割れる論点、よくある後悔
ここからは事実ではなく意見です。今回読めたのは韓国のゲーマー掲示板の投稿が中心で、日本語は個人の記事と紹介記事が数本です。日本語の記事の多くにはアフィリエイトリンクがあります。最近の投稿は機材に詳しい人に偏っているので、一般の購入者よりガラスとソールの話が深くなっている可能性があります。日本のユーザー全体の意見としては読まないでください。
よく見かける意見
- 最初は布、ガラスはその次です。
- 布は消耗品です。ただし交換周期の数字に合意はありません。
- ガラスは湿気で感触が変わりにくいです。汗の跡は別の話です。
- ガラスの弱点は慣れ、冬の冷たさ、素肌の引っかかりとアームカバー、ほこりと音とこまめな掃除、価格、割れです。
- FPS以外なら高級なパッドはいりません。
意見が割れる論点
| 論点 | 一方 | もう一方 |
|---|---|---|
| ガラスは最後のパッドか | 湿気や摩耗で変わりにくく長く使え、手首や肩の力が抜ける | 長所と短所がはっきりした道具にすぎず、コスパのよい布を替えながら使うほうがよい |
| ガラスで細かいエイムができるか | トラッキングが楽でフリックもやりやすい | 摩擦が低く微調整が難しい |
| ガラスはどれも滑りすぎるか | 滑りが強くてマウスが飛ぶ | 今はコントロール寄りからとても速い製品まで分かれている |
| 高いパッドか、安いパッドの交換か | 消耗品なので安いパッドをこまめに替える | 長持ちするパッドほど高い |
| 滑りが重くなる原因 | 空気の湿度だ | パッドに染みた汗と汚れだ |
| 洗濯 | 中性洗剤で洗うと復活するパッドがある | 感触が変わり乾くのに時間がかかる |
よくある後悔
- ガラスが合わなかった: FPSでなければ買う理由が弱い、湿気に敏感でなければ勧めないという条件つきの否定が複数の感想に出てきます。国内の個人記事にも、布で安定して狙えていない人は移行に慎重になるべきだという意見があります。
- 合わないのに何か月も我慢した: こうした空気を批判する投稿があります。
- パッドを替えればエイムが上がると思った: 変わらなかったという感想があります。
- 高いパッドを買ったが消耗品で元が取れなかった: 今回読んだ投稿に見られる話です。
- 白や明るい色を買ったら手入れが大変だった: 今回読んだ投稿に見られる話です。
- 安いガラスパッドを買ったら底面がずれた: 滑り止めを別に買ったという個人記事があります。
状況別のおすすめの組み合わせ
下の表は、ここまでの基準をまとめたこの記事の提案です。規格ではないので、自分の感度と机のサイズでもう一度確かめてください。
| 状況 | 素材と幅 | 滑りと厚さ | 候補 |
|---|---|---|---|
| 初めて買うFPSプレイヤー | 布、450mm以上 | 中間、3mm | Gigantus V2 L、G640 |
| タクティカルFPS、小さく止めて撃つ | 布、470〜490mm | 静止High以上、3.5〜4mm | ZOWIE G-SR-SE II世代、Artisan 99式 |
| 湿気の多い部屋、手汗は普通 | 布、自分の感度に合わせて | 耐湿性の評価が強いほう、3〜4mm | Artisan ゼロ、Aqua Control Plus |
| ローセンシの腕エイム | 布、490mm以上 | 好み、4mm | Artisan ゼロ XL、Pulsar eS Saturn Pro XL |
| トラッキング系のゲーム、天気の影響が嫌 | ガラス、490〜500mm | Very Low〜Low、約2〜4mm | Atlas Pro、Pulsar Superglide系 |
| マイクをオンにして録画や配信をする | 布を優先、自分の感度に合わせて | 中間、3〜4mm | ガラスなら音を自分で確認。静かめと書かれた製品はMM Glass、Atlas Pro |
| リーグ・オブ・レジェンドのような非FPS | 安い布、机に合わせて | 問わない、1〜3mm | Logicool G240、Gigantus V2 |
| 机の表面が平らでない | 布、自分の感度に合わせて | 好み、5.5〜6mm | QcK Heavy L、PRO X コントロール |
| キーボードまで敷きたい | 布、約900mm以上 | 中間、3〜4mm | Logicool G840、Gigantus V2 XXL |
迷ったらこの価格帯から選ぶ
下は公式仕様や測定レビューでサイズや等級を確かめられ、2026年11月4日に販売価格が見えた候補です。順位ではなく、価格帯ごとの出発点です。
| 価格帯 | モデル | サイズ(mm) | 価格(2026年11月4日) |
|---|---|---|---|
| 入門の布 | Razer Gigantus V2 L | 450×400×3 | 1,888円(Razer公式)、価格.comの通販価格は2,000円台 |
| 入門の布 | Logicool G640 | 460×400×3 | 3,850円(公式)、価格.comの通販価格は約3,500円から |
| 厚手の布 | SteelSeries QcK Heavy Large | 450×400×6(販売店の表記) | 価格.comの通販価格は約4,200円から |
| 上級の布 | Artisan NINJA FX ゼロ XL | 490×420 | 5,940円(公式)、価格.comの通販価格は約6,500円から |
| 上級の布 | ZOWIE G-SR-SE II世代 | 470×390×3.5 | ROUGE IIが約6,000円、色によって通販価格の差が大きい |
| 上級の布 | Pulsar eS Saturn Pro XL | 490×420 | 価格.comの通販価格は約6,200円から |
| 上級の布 | Razer Gigantus V2 Pro L | 480×500(公式の表記) | 8,980円から(Razer公式) |
| ガラス | GRAPHT Glass Mouse Pad Nexus | 490×420×1.5(シート込み2.3) | 12,980円(公式) |
| ガラス | Razer Atlas Pro | 500×400×1.9 | 22,980円から(Razer公式) |
Artisanは公式ストアで直販していて、税込11,000円以上で送料無料です(佐川急便限定)。ゼロ XLの価格は公式のほうが通販より安く見えましたが、1枚だと送料無料の条件に届かないので合計で比べます。ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ソフマップ、ツクモ、パソコン工房なども公式リセラーに挙がっています。
Gigantus V2 Pro、Atlas Pro、GRAPHT Nexusはユーザーの感想を十分に見られず、測定レビューと公式仕様を中心に入れました。表にRazerが多いのは公式ストアで価格と仕様をすぐ確かめられるからで、ほかのブランドより優れているという意味ではありません。
パッドを決めたら、手に触れるほかの機材も同じ基準で見られます。マウスはゲーミングマウスのおすすめ、キーボードはゲーミングキーボードの選び方へ続けて見てください。
パッドを替えたら前後のプレイを録画して比べる
パッドを替えてエイムがどれだけ良くなるかを測った資料はないので、自分のプレイで比べるのが確実です。DORは無料のWindowsアプリで、対応ゲームを起動すると自動で検知して試合全体を録画し、録画はアプリの「マイクリップ」に集まります。
VALORANTはキルの場面が自動クリップとして残ってエースやクラッチのタグが付き、リーグ・オブ・レジェンドはキル、マルチキル、オブジェクトの場面が残ります。パッドを替える前の数試合と替えたあとの数試合を同じ感度で録画して、止まる場面、オーバーシュート、長いスワイプの場面を見比べます。
マイクをオンにして録画すると、ゲーム音とマイクが1つのトラックに入るので、ガラスパッドの音が実際のプレイでどのくらい聞こえるかも一緒に確かめられます。比べる手順は機材を替えた効果を録画で確かめる方法にまとめました。



