ゲーミングヘッドセットは、価格.comの人気ランキングを眺めるだけでは選びにくい製品です。上位には5,000円台の有線モデルから3万円台の上位機、さらにイヤホンまで並び、形も用途もばらばらです。後悔の声によく出る重さや締め付け、Bluetoothマイクの音質は製品ページの最初の画面では見えにくく、逆に大きく書かれた7.1やドライバーサイズは、体感できるという根拠を見つけにくい項目です。
この記事は、やり直しにくい決定から順に見ていきます。形状、装着感、接続を先に決めてから音、マイク、耐久性を確認すると、自分の条件が絞れます。価格.comのランキングと掲示板で目についたPS5とPCの兼用、イヤホン、夏の蒸れも、それぞれの基準の中で扱います。基準よりモデルを先に見たいなら、ゲーミングヘッドセットのおすすめに進んでも構いません。
この記事はメーカーの公式仕様、測定レビュー、ユーザーコミュニティの意見をまとめたもので、製品を実機で試験した結果ではありません。アフィリエイトリンクはなく、価格は2026年11月4日時点です。
事実と意見は分けて書きます。仕様はメーカーの公式ページの値で、価格はメーカーの公式ページと価格.comの表示です。測定レビューはRTINGSの判定を伝えた要約までしか確認できていないので、測定値は書いていません。
ユーザーの意見は、価格.comのレビューと掲示板に、韓国のPCハードウェアコミュニティとヘッドセット掲示板の投稿、ベトナムのコミュニティの投稿を加えたものです。韓国の投稿の割合が大きく、ゲーマー全体を代表するサンプルではありません。不満や質問に偏っているので、不良率として読まないでください。
先に結論:6つの基準を一覧で見る
| 基準 | 先に決めること | 覚えておく結論 |
|---|---|---|
| 形状 | マイクをすでに持っているか | マイクがなく初めて買うなら、一体型のヘッドセットがいちばん手間がかかりません |
| 装着感と重さ | 1日に何時間使うか、メガネをかけるか | 長く使うなら重さから見ます。300gは目安の1つです |
| 接続 | PS5でも使うか、ゲーム中にスマホの通話も受けるか | ゲームは有線か2.4GHzワイヤレス(USBに挿す受信機を使う接続)で使い、Bluetoothは補助と考えます |
| 音と足音 | どのゲームを主に遊ぶか | 7.1の表記より、低音が強すぎないかとEQ(音域ごとの音量調整)を触れるかを見ます |
| マイク | ボイスチャットだけか、録画や配信もするか | ボイスチャットはヘッドセットのマイクで始め、録画や配信は別のマイクも検討します |
| 耐久性と保証 | どこで、どの型番を買うか | イヤーパッドは消耗品です。高価なモデルほど交換パッドと修理窓口を先に確認します |
予算は基準から外しました。いちばんよく聞かれる質問ですが、同じ金額でも形状と接続によって答えが変わるからです。価格帯ごとの感覚は、記事の後半の価格表で確認できます。
基準1. 形状:ヘッドセット、ヘッドホンとマイク、イヤホン
形状を最初に見るのは、この選択がそのあとの基準をすべて変えるからです。マイクがすでにあればマイクの条件が消え、イヤホンを選べばヘッドバンドの重さの悩みが消えます。
| 形状 | 合う人 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|---|
| 一体型ヘッドセット | マイクがなく、机が狭い初めての購入者 | 接続1つで音とマイクが済みます | 同じ価格なら聞く性能はヘッドホンのほうが上という意見があります |
| ヘッドホンと別マイク | USBマイクを持っていて、録画や配信もする人 | マイクを別に選べます | 費用と机のスペースが増え、開放型は音が漏れます |
| イヤホンと別マイク | 暑い部屋、耳の圧迫、メガネの痛みが気になる人 | ヘッドバンドの圧迫とイヤーカップの蒸れがありません | 耳の形を選び、低音の空間感が弱いという指摘があります |
| スピーカーと別マイク | FPSをほとんど遊ばない人 | 装着の負担がありません | 小さな音と前後の把握が弱いという意見があります |
一体型ゲーミングヘッドセット:最初の1台の基本
マイクがなく初めて買うなら、ここから始めれば十分です。接続1つで音とマイクが済み、机に置くものも増えません。入門の有線モデルなら、BlackShark V2 Xは240g、3.5mm有線、カーディオイドマイクと表記され、Razer公式の表示価格は7,599円、価格.comの店舗別価格は5,480〜8,190円です。
2020年発売のモデルである点も一緒に見ます。同じ240gのG335も3.5mm接続の入門機で、価格.comでは5,480〜7,747円、2021年発売です。価格.comの人気ランキングでも、入門の価格帯はおおむね5,000円台から8,000円台です。
低価格帯ならヘッドセットのほうが無難という意見がありますが、測定の根拠がある基準ではありません。同じ価格なら聞く性能はヘッドホンのほうが上という投稿もありますが、別々の製品とゲームについて語られたものなので、一般法則としては読みません。
ヘッドホンと別マイク:マイクをすでに持っているとき
USBマイクがすでにあり、録画や配信も一緒にするならこの組み合わせが合います。マイクの条件が消えるので、ヘッドホンは音と装着感だけで選べます。たとえばDT 990 PROはマイクのない開放型ヘッドホンで80Ωと250Ωの版があり、これにSeiren V3 MiniのようなUSBマイクを足して使います。
Ωはインピーダンスの単位で、数字が大きいほど同じ出力では音が小さくなります。そのため250Ω版はPCの出力が足りるかを先に確認します。機器が2つになるので、費用と机のスペース、設定の手間も一緒に増えます。
価格.comの掲示板にはオーディオミキサーとの連携を尋ねる質問もあり、ミックスアンプやミキサーを足すほど確認することは増えます。
イヤホンと別マイク:蒸れと圧迫を避けたいとき
暑い部屋、耳の圧迫、メガネの痛みが問題なら、ゲーミングイヤホンが有力な選択肢になります。日本ではこの形が特に目立ちます。価格.comの人気ランキング(2026年10月28日〜11月3日の集計)では、1位がワイヤレスイヤホンのINZONE Buds(最安22,503円)、4位がArctis GameBuds(最安20,509円)です。
販売店の解説記事(2026年9月)にも、FPS向けとしてfinal VR3000とコンデンサーマイクの組み合わせが載っています。有線ならINZONE E9が例で、価格.comでは15,840〜22,621円です。マイクの構成は販売店の表記で確認します。
INZONE Budsのレビューには装着感と接続の安定を評価する声がある一方、マイクは普通で別のマイクのほうがいいという声もあります。短所もはっきりしています。耳の形を選び、湿気とイヤーピースの手入れが面倒で、奥行きや低音の空間感が弱いという指摘があります。韓国の投稿では、PUBG: BATTLEGROUNDSでイヤホンを選ぶ人が目につきます。
開放型と密閉型:ひとり部屋でなければ密閉型
ひとりで使う部屋でなければ密閉型を選びます。開放型は音が外に漏れ、外の音も遮りません。INZONE H6 Airはソニーが背面開放型と表記している製品です。
本体は軽いものの音が漏れる構造なので、ひとりで使う部屋という条件が付きます。価格.comの人気ランキングでは5位に入っていて、ほかのINZONEと同じ感覚で候補に入れやすいので、構造の表記を先に確認します。開放型と知らずに買ったという投稿もあります。
FPSをほとんど遊ばないならスピーカーも答えになります。左右は分かるものの小さな音と前後の把握は弱いという意見があるので、対戦ゲーム中心ならヘッドセットかイヤホンをすすめます。
基準2. 装着感と重さ
装着感を2番目に見るのは、設定では直せず、スペック表で締め付けが分からないからです。後悔の投稿にもよく出る項目です。
重さ:300gは目安にすぎない
300gという数字は、ユーザーのコメント1件と国内の販売店による長時間利用の案内から出た値です。何gから不快になるかを測った資料や、ヘッドバンドの圧力の測定値は見つけられませんでした。長く使うなら重さを先に見るという意見はよく出ますが、個人差は大きいです。367gと表記されるBlackShark V3 Proの購入者が重さを感じなかったという投稿もあります。
| 重さの区分 | この記事で比べた製品 |
|---|---|
| 200g以下 | G435 165g、INZONE H6 Air 本体199g(マイク、ケーブルを除く) |
| 240g台 | BlackShark V2 X 240g、G335 240g |
| 250〜270g | HS35 v3 Wireless 250g、Arctis Nova 3P Wireless 260g、INZONE H5 260g、INZONE H9 II 本体260g(マイク込み273g)、Arctis Nova 5 265g、BlackShark V3とBlackShark V3 X HyperSpeed 270g |
| 290〜345g | G522 290g、HyperX Cloud III 有線 約304g(マイク込み約318g)、Arctis Nova 7 Gen 2 325g、Arctis Nova Pro Omni 339g、PRO X 2 345g |
| 350g以上 | PRO X3 356g、BlackShark V3 Pro 367g |
重さがすべてではありません。軽い製品はほかを妥協していることもあります。G435は165gと軽いものの表記バッテリーは18時間で、測定レビューの要約ではEQと遮音がないという評価が伝えられています。
価格.comの人気ランキングでは3位で、店舗別価格は5,979〜11,030円です。2021年モデルで、ロジクールGの国内サイトでは製品ページを確認できなかったので、リンクは米国の公式ページにしました。在庫は販売店で確認します。
締め付けとパッド:表では分からない
締め付けとパッドの素材は、買う前に数字で確かめる方法がありません。以下は状況ごとの体験談なので、参考にとどめます。
- メガネをかける: メガネのせいで1時間を超えると痛かったという投稿と、メガネでも楽だったという投稿の両方があります。モデル名より、自分のメガネのフレームとの相性を見ます。
- 締め付けが気になる: BlackShark V2 Xは比較サイトに締め付けが強い場合があると書かれる一方、価格.comの12件のレビューではフィット感の評価が高く、見方が分かれます。頭が大きいという韓国のユーザーがArctis Nova 5の締め付けで購入を見送り、HyperX Cloud IIIをすすめた例もありますが、1人の体験です。
- 夏に蒸れる: 布やメッシュのパッドを先に見ます。165gのG435にも夏は耳が暑いというレビューがあり、軽さだけでは解決しません。布のパッドでも汗がたまるという反論もあり、万能ではありません。
- 一年中使う: メッシュと合皮のパッドを使い分けるという助言があります。交換パッドを売っているモデルかを先に確認します。
自分で確かめる方法
- 1今のヘッドセットを量るキッチンスケールで重さを量り、自分の基準点にします。その重さが楽だったか辛かったかが、他人の数字より確かです。
- 2メガネをかけたまま試すメガネをかけるなら外して試しません。普段どおりに頭に載せて初めて、押される場所が分かります。
- 31時間以上着ける店頭で数分着けるだけでは足りないことがあります。1時間ほどたってから不快になったという投稿があります。ソニーは全国5店舗のソニーストアにINZONE製品を体験できるコーナーがあると案内しています。
- 4返品期間の中で判断する家で試すなら返品期間を活用します。公式ストアの表記は、Razerの直販が14日間の無料返品、ロジクールGが購入日から30日以内の無料返品、CORSAIRが60日間の返品可能です。ほかの販売店は支払いの前に、着用後でも返品できるかまで確認します。
基準3. 接続:有線、2.4GHzワイヤレス、Bluetooth
接続はあとから変えられず、ユーザーの意見が複数の市場でいちばんはっきり集まる基準です。日本ではここに、PS5でも使えるかという条件が加わります。
| 方式 | 遅延 | マイク | 不便な点 |
|---|---|---|---|
| 有線 | 測定レビューの要約では、一部の製品でごく低いと伝えられています | 製品のマイクをそのまま使えます | 線が引っかかります |
| 2.4GHzワイヤレス | ユーザーの不満は遅延より途切れと混信に集まります | ドングルのモードで使えるかをスペック表で確認します | 充電が必要で、ドングルを管理することになります |
| Bluetooth | ドングルよりかなり高いことが多いという評価が伝えられています | オンにするとゲーム音まで通話品質に落ちることがあります | 遅延とマイク音質の不満がよく出ます |
Bluetooth:マイクをオンにした瞬間が問題
Bluetoothでゲームをしながらマイクをオンにしたら音質が崩れたという後悔は、よく出る話です。仕組みはこうです。音楽用のプロファイルA2DPはステレオの片方向で、通話用のプロファイルHFPは双方向のモノラル、HFPのmSBCコーデックは16kHzです。
そのためマイクをオンにするとゲーム音まで通話品質に落ちることがあります。どのヘッドセットとWindowsのバージョンでどれだけ変わるかを測った資料は見つけられなかったので、起こりうるというところまでしか言えません。
PS5の場合は話が別で、PlayStationの公式サポートには、BluetoothオーディオがPS5に対応していないことを示すエラーの案内があります。
2.4GHzワイヤレス:遅延より途切れを心配する
2.4GHzの遅延を体感したという2026年のユーザー投稿は見つけられませんでした。不満は遅延の数字より途切れと混信に集まります。数十msがFPSの成績に影響するかを測った資料も見つけられませんでした。
BlackShark V3は10msと表記していますが、測定条件の書かれていないメーカー表記なので、ほかの製品の数字と並べて比べません。販売記事の遅延の数字も互いに食い違うので、数字では選びません。
自分の状況で接続を選ぶ
- 机に据え置きで、充電が面倒: 有線にします。同じくらいの価格なら有線のほうが1、2段階上という主張もあります。
- 席をよく離れる、線が邪魔: 2.4GHzワイヤレスにします。無線に替えて満足したという投稿があります。
- ゲーム中にスマホの通話も受ける: 同時接続の表記を見ます。BlackShark V3、BlackShark V3 Pro、Arctis Nova 7 Gen 2、INZONE H9 IIが該当します。BlackShark V3 X HyperSpeedとHS35 v3 Wirelessは同時ではなく切り替え式です。
- PS5とPCを行き来する: 3.5mmならBlackShark V2 XとG335が公式にPS5とPCの両方を挙げています。2.4GHzならG522とPRO X3の対応先にPS5があります。ただし機能には差があり、INZONE H5はPS5接続時に立体音響が使えず、Arctis Nova 5はPlayStationでChatMixが使えません。Razerには「for PlayStation」の別モデルもあるので、買う版を確認します。
- 音が途切れる、プチプチ鳴る: USBハブを避けて前面や上面のポートに移してみるという回答があり、INZONE BudsのレビューにもUSBハブの近くでドングルが途切れるという不満があります。USB-Cの変換アダプターを経由しているなら、それも疑います。
バッテリー:長い数字より条件を見る
表記バッテリーはG435の18時間からHyperX Cloud III S Wirelessの2.4GHz 120時間まで幅があります。条件もばらばらで、HS35 v3 Wirelessは音量50%で30時間、INZONE H9 IIはノイズキャンセリングをオフにした値が30時間です。Arctis Nova 5は2.4GHzで最大50時間、Bluetoothで最大60時間です。
ですから表記の数字だけで順位を付けません。バッテリーが何年持つかは答えを見つけられませんでした。Arctis Nova Pro OmniとArctis Nova Eliteのように交換式バッテリーを公式に表記するモデルもありますが、Omniは価格.comで57,130〜73,310円のフラッグシップなので、この機能1つのために上位機へ上げる必要はないというのがこの記事の判断です。
無線がいつも大幅に重いわけでもありません。有線のBlackShark V2 Xは240g、無線のBlackShark V3は270gと表記されています。別のモデルなので単純な比較ではありません。
基準4. 音と足音
足音と定位はいちばん気になる項目ですが、4番目に置いたのには理由があります。ゲームの足音の定位を測った対照実験を見つけられず、EQと設定で音がかなり変わるというユーザーの意見があるからです。
7.1は数字ではなくソフトウェアの機能
空間サウンドは、スピーカーの配置をヘッドホン用に仮想化する技術です。Windows Sonic、Dolby Atmos、DTS Headphone:Xがこれに当たります。Microsoftの説明によると、どのヘッドホンにも使え、サウンド設定の出力デバイスのプロパティでオンにします。ヘッドセット専用の機能ではないということです。
メーカーのアプリの7.1には条件が付くこともあります。BlackShark V2 Xの7.1はWindows 11 23H2以降で使え、BlackShark V3 X HyperSpeedは7.1とEQ、マイクの補正にRazerの設定アプリSynapseが必要です。INZONE H5はPS5接続時に立体音響が使えないと案内されています。
数字が購入基準にならないというのは、オンにしても無駄という意味ではありません。価格.comのINZONE H5のレビュー(5件、2023〜2025年)には位置が分かりやすいという評価があり、INZONE H9 IIの掲示板(2026年5月)には足音の位置がつかめないという質問に関連設定を切るよう答えた例があります。バーチャルサラウンドが成績を変えるかを測った資料は見つけられませんでした。
足音は低音の量とEQで分かれる
低音が強いと足音が埋もれるという書き込みは価格.comの掲示板(2019年)にもありますが、低音の強いモデルで遠くの音がよく聞こえるという評価もあり、断定はできません。人は左右を両耳の時間差と音量差で、前後と高さを耳介の影響で判断し、この特性は人によって違います。同じヘッドセットの評価が正反対に分かれる理由の1つかもしれません。
EQは低音を下げる方向から触るという意見があり、耳が違うので他人のEQ値は合わないという反論もあります。先ほどの掲示板でも、カスタムEQを使うという回答がありました。だからEQを使える製品かどうかが、表記の数字より重要です。短所は、EQにたいていメーカーのアプリが必要なことです。ドライバーの大きさで格付けもしません。表記は40mm、50mm、53mmとさまざまですが、大きさと音質、定位の関係を示す測定資料を見つけられませんでした。
ゲームごとに先に見る場所が違う
| ゲーム | 先に見るもの | 参考にすること |
|---|---|---|
| VALORANT | ゲーム内のHRTFオプション | HRTFは頭と耳による音の変化を計算して方向感を出す処理です。Riotのパッチノートの説明では、足音、リロード、デスマッチのリスポーン音だけを3Dで処理します。オンにするときはほかの3Dオーディオ処理を切るよう勧め、最初は違和感があるかもしれないと案内しています |
| リーグ・オブ・レジェンド | マイクと軽い装着感 | 足音よりボイスチャットとマイクを先に見るという見方があります |
| PUBG: BATTLEGROUNDS | イヤホンにするかと音量の癖 | 大きな銃声と足音の間で不満が出ます。足音のために高音を上げると疲れるという回答があります |
| シングルプレイやRPG | 音楽とセリフのバランス | FPS向けの音がかえって不満になるという投稿があり、足音だけ目立ってRPGに合わないという指摘もあります。スピーカーで十分という意見もあります |
自分のゲームで比べる方法
- 1すべて切ってステレオから始めるWindowsの空間サウンド、ヘッドセットのアプリのサラウンド、ゲーム内の3Dオプションをすべて切ります。
- 2練習場で同じ音を聞く同じ位置の足音を前後と左右で聞いて基準を作ります。
- 3一度に1つだけオンにするゲーム内のHRTFをオンにしたらWindows側は切ります。2つ重ねると何が変わったのか分かりません。
- 4すぐに判断しない慣れないHRTFには慣れる期間があるという説明があります。1試合聞いただけで結論を出しません。
- 5EQは低音を下げるほうから触る足音を探すために全体の音量や高音を大きく上げる代わりに、低音を少しずつ下げます。
対戦FPSはステレオから始めるという意見があり、国内の販売系の記事にも同じ書き方が見られます。ただし根拠の投稿の多くは古く、対戦FPSにDolby Atmosでもいいと書いたメーカーの記事もあるので、規則ではなく出発点と考えます。ストーリー、ホラー、レースのゲームはオンにしてもいいというメーカーの記事があります。
音量はどの製品を選んでも守ります。WHOは機器の音量を最大の60%以下にするよう案内し、80dBなら週40時間、90dBなら週4時間を目安に挙げています。足音を聞くために音量を上げる方向はすすめません。
基準5. マイク
マイクは用途によって重要度が大きく変わります。Discordで友だちと話すだけならそれほど気にせず、録画や配信をするなら別のマイクまで検討します。
表記の読み方:帯域とノイズ処理は別物
帯域の表記はどれだけ広い音を拾うかを言うだけで、ノイズ処理は別の問題です。
| 名前 | 範囲 | この名前を使う製品 |
|---|---|---|
| 広帯域 | 50Hz〜7kHz、16kHzサンプリング | この記事で比べた製品にはありません |
| 超広帯域 | 50Hz〜14kHz、32kHzサンプリング | BlackShark V3 |
| 全帯域 | 約20Hz〜20kHz | BlackShark V3 Pro(フルバンド)、PRO X3(全帯域幅) |
帯域の名前を使わない製品も多くあります。Arctis Nova 5は32kHz/16bit、G522は48kHzと表記します。PRO X3は全帯域幅と書きつつ、値は75Hz〜20kHzと16bit/48kHzです。
ノイズ除去25dB、96%、97%といった数字はメーカーの主張です。試験条件が書かれていないので製品同士では比べられません。帯域の差がボイスチャットで聞こえるかどうかも、根拠を見つけられませんでした。
指向性と位置:表記より口との距離
カーディオイド(単一指向性)は横と後ろの音を抑えるほうで、無指向性はすべての方向を拾います。キーボードの音や部屋の騒音が気になるなら、この表記を先に見ます。PRO X3とHS35 v3 Wirelessは無指向性、ひとつ前のモデルになったPRO X 2はカーディオイドと表記されています。
実際のノイズ処理はソフトウェアと一緒に見るものなので、表記だけで優劣は付けません。位置も重要です。Razerはマイクのマークを口に向け、2.5cm離して話すよう案内しています。
自分のマイクを確かめる順番
- 相手に聞く: 自分の声は自分の耳では判断しにくいものです。友だちに声が小さくないか、キーボードの音が混ざらないかを聞きます。
- 録画して聞く: 1分ほどゲームを録画して、自分の声とゲーム音の大きさを聞きます。方法はゲーム音とマイクを一緒に録画する方法にあります。
- 交換の前に設定を見る: 入力レベル、ノイズ抑制、マイクの位置、端子の接触の順に見るという助言があります。入力レベルが低いとノイズ抑制が声まで切るという説明もあります。スマホやタブレットでマイクが認識されないなら、価格.comの掲示板の回答のように4極プラグかどうかも確認します。
- 録画にマイクが入らないなら入力デバイスを点検する: マイクの音だけ録画されないときの順番に沿います。
| 状況 | 方向 |
|---|---|
| ボイスチャット中心 | ヘッドセットのマイクで始めます |
| 騒がしい部屋 | 測定レビューの要約でノイズ処理の評価が良いと伝えられるINZONE H9 II、BlackShark V3 Pro、Arctis Nova Eliteを中心に見ます |
| ショート動画の録音と配信 | 別のUSBマイクも検討します。部屋の反響は設定では解決しにくいという意見があります |
| マイクをすでに持っている | ヘッドセットを選ぶときにマイクの条件を外します |
| ゲーム中の無線使用 | Bluetoothマイクを避けます |
ヘッドセットのマイクの短所としては、音を拾う量が小さい、息の音に敏感という投稿や、サイドトーン(マイクの声をヘッドセットに返す機能)が弱くて自分の声が小さく聞こえるという不満があります。価格.comのレビュー(2023〜2025年)でも、INZONE H5のマイクは粗いと言われたという声とDiscordできれいという声に分かれています。
着脱式は新品でジャックの接触不良に当たった例があります。別のマイクは費用と机のスペースがかかります。ヘッドセットのマイクで録画した品質を扱ったユーザー投稿は少なく、ほとんどがボイスチャットの話なので、録画の判断は自分の録画で行うほうが確かです。
基準6. 耐久性、保証、購入先
耐久性は買ったあとで初めて分かり、根拠もいちばん薄い項目です。そのため最後の確認項目にしました。
不満がパッド、ヘッドバンド、無線接続に集まるという話はよく出ます。ヘッドバンドのクッションやパッドが1年ほどではがれた、破れたという投稿、数か月でヘッドバンドの側圧が弱くなったという投稿があり、4年問題なく使えたという投稿もあります。どれも体験談で、不良率ではありません。ブランド別の不良率の数字は見つけられませんでした。
買う前に確認すること
- 型番と保証年数: ロジクールGは同じモデルでも型番で2年と1年の無償保証に分かれます。PRO X 2は公式ストアでも2年保証が35,750円、1年保証がセールの24,500円で、G522にも1年保証の型番があります。価格.comの最安値を見るときは型番まで確認します。
- メーカーの保証表記: Razerは最長2年、HS35 v3 Wirelessは購入日から最低2年の限定保証と書いています。ソニーは通常1年のメーカー保証で、ソニーストアでは同等の内容の3年保証が無料と案内しています。条件は変わることがあるので購入時に確認します。
- 販売元: メーカーが案内する販売店か、並行輸入品ではないかを確認します。保証の条件が販売店によって変わることもあります。
- 交換パッド: 同じモデルの交換パッドが売られているかを見ます。パッドを替えられれば、表面がはがれてもヘッドセットを使い続けられます。
- ドングル単品: 無線なら、ドングルをなくしたときに単品で買えるかを見ます。
どこで買うか:公式ストアと価格.comの両方を見る
どちらかがいつも安いわけではありません。公式ストアの「から」が付いた価格は色やエディションで変わるので、買う版の価格を確かめます。2026年11月4日時点で、BlackShark V3 ProのRazer公式33,750円はEsports Green Edition(在庫切れ表示)の価格で、ブラックとホワイトは40,780円、価格.com最安も40,780円でした。
PRO X3は公式の40,480円に対して価格.com最安が34,551円でしたが、保証年数の違う型番があるので、比べるときは型番をそろえます。海外通販は国内の修理窓口を使えない前提で判断するという助言が、韓国の投稿にあります。
体感できるスペックとオーバースペック
製品ページの数字をどこまで信じるかを表にしました。根拠を見つけられなかったというのは、効果がないと証明されたという意味ではなく、体感できるという根拠を見つけられなかったという意味です。
| スペック | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 重さ | 体感できます | 後悔の投稿によく出ます。何gからかは測定の根拠がありません |
| 締め付けとパッドの素材 | 体感できます | スペック表では分からず、試着での確認が必要です |
| Bluetoothとドングルの差 | 体感できます | 遅延とマイク音質の不満がよく出ます |
| EQソフトウェア | 体感できます | 製品ごとのEQを共有する投稿が続き、価格.comの掲示板でもカスタムEQを使うという回答があります |
| ノイズキャンセリング | 環境によります | 一定の低音に強く、声には弱いです。PCのファンの音を抑えてくれるという投稿があります |
| バーチャルサラウンド | 正解がありません | 測定の根拠がなく、意見が分かれます |
| 有線と2.4GHzの遅延差 | 体感の根拠を見つけられません | 遅延を感じたというユーザー投稿も、成績への影響を測った資料も見つけられませんでした |
| 7.1という数字 | 購入基準から外します | ソフトウェア処理で、Windowsはどのヘッドホンにも提供しています。オンにした効果とは分けて考えます |
| ドライバーの大きさ | オーバースペックとして扱います | 大きさと音質の関係を示す測定資料を見つけられませんでした |
| 周波数範囲の両端の数字 | オーバースペックです | 可聴域の約20Hz〜20kHzを超える数字は体感の根拠がありません |
| ハイレゾ、96kHz/24bit | 体感の根拠を見つけられません | 認証という事実までしか確認していません |
| 感度とノイズ除去の%の数字 | 比べられません | メーカーごとに測る条件が違うか、条件が見えません |
| 高価なサウンドカードとDAC | 期待を下げます | DACはデジタルの音をアナログ信号に変える機器です。高価な機器は体感が小さいという意見が優勢なスレッドがあります。測定はありません |
ユーザーの声のまとめ:合意、争点、よくある後悔
この章はすべてユーザーの意見です。事実としてではなく、どこで意見が集まり、どこで分かれるかを見るために使います。価格.comの順位は人気の指標で品質の評価ではなく、評点5.00の製品もレビューは1〜3件なので、評価の根拠にしていません。比較サイトや販売店の記事には販売目的や送客手数料を明記したものがあるので、ユーザーの声には数えていません。レビューを読むときも、メーカー提供や手数料の表記を先に確かめることをすすめます。
意見が集まるところ
- ゲームはBluetoothではなく有線か2.4GHzで使うという意見がよく出ます。はっきりした反対は見当たりませんでした。
- 長く使うなら重さを先に見るという意見がよく出ます。ただしgの数字の根拠は弱く、個人差を認める投稿も一緒にあります。
- できれば着けてから買うという意見が複数の場所で出ます。投稿の数は多くありません。
- 不満はパッド、ヘッドバンド、無線接続に集まるという話がよく出ます。
- 配信や録画を始めるなら別のマイクをすすめる投稿があります。ほとんどはマイクのおすすめを尋ねる投稿で、ヘッドセットのマイクと比べた根拠ではありません。
- マイクのノイズは製品を替える前に設定から見るという投稿があります。
意見が分かれるところ
| 争点 | 一方の意見 | もう一方の意見 | この記事の判断 |
|---|---|---|---|
| ヘッドセットとイヤホン | イヤホンが定位に有利だという側。PUBGはイヤホンを別に使うという投稿 | ヘッドセットが奥行きと距離感で上だという側。イヤホンの耳の圧迫と湿気を避けるという点も挙げます | 正解はありません。どちらもプロ選手を根拠にしますが、使用率は確認できませんでした |
| バーチャルサラウンド | 左右がぼやけ、後ろの音が小さくなるので切るという側 | 位置が分かりやすくなったのでオンにするという側 | 自分のゲームで1つずつオンにして比べます |
| 有線と無線 | 同じくらいの価格なら有線のほうが上、まず安いもので試すという側 | 線の整理ができ、席を離れるときに楽だという側 | 充電と線のどちらが面倒かで選びます |
| ゲーミングヘッドセットとヘッドホン | 同じ価格なら聞く性能が上だという側 | ゲームに合わせた音がかえって良く、低価格帯はヘッドセットが上だという側 | マイクをすでに持っているかで先に分けます |
| サウンドカードとDAC | 有線イヤホンなら必要で、安いDACで十分だという側 | 高級アンプは費用の割に体感が小さいという側 | ヘッドセットを選び終えてから考えても遅くありません |
| 高価なモデルは値段の価値があるか | 乗り換えて大きく良くなったという側 | 3万円台の上位機に上げたのに値段の割に微妙だという側 | サンプルが少なく断定できません。重さと機能が合うかを先に見ます |
よくある後悔
- 高いヘッドセットを買ったのに重くて使わなくなったという後悔がよく出ます。
- 装着感を確かめずに買い、耳の圧迫、メガネ、頭の大きさで苦労したという後悔がよく出ます。
- Bluetoothでゲームをしながらマイクをオンにしたら音質が崩れたという後悔がよく出ます。
- 合皮がはがれたという投稿と、変色を心配する投稿があります。
- 評判やメーカー提供のレビューだけを信じて買ったら音が合わなかったという投稿があります。
- 設定を触らないまま製品のせいにしていたという投稿、保証が切れたあとで修理先を見つけられなかったという投稿があります。
状況別のおすすめの組み合わせ
下のモデルは各状況の例です。価格帯で選ぶなら、あとで紹介するおすすめ記事も一緒に見てください。
| 状況 | 組み合わせ | モデルの例 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 初めてで有線でかまわない | 一体型の有線 | BlackShark V2 X、G335 | V2 Xは2020年、G335は2021年のモデルです。V2 Xの7.1はWindows 11 23H2以降で使います |
| 無線から始める | 一体型の2.4GHz | BlackShark V3 X HyperSpeed、HS35 v3 Wireless | 充電の回数を減らしたいなら表記バッテリーが長いV3 Xです。V3 Xは約70時間、HS35 v3は音量50%で30時間で、どちらも切り替え式です |
| 軽さが最優先 | 軽量の無線 | G435 | 表記バッテリーは18時間です。2021年モデルなので在庫を確認します |
| PS5とPCの兼用で、マイクは収納式がいい | 一体型の2.4GHz | Arctis Nova 5 | 265g、2.4GHzで最大50時間の表記です。PlayStationではChatMixが使えません。音の評価は分かれます |
| ゲーム中にスマホの通話も受ける | 同時接続の無線 | BlackShark V3、Arctis Nova 7 Gen 2 | V3はSynapseアプリを使います。Nova 7 Gen 2は325gです |
| 騒がしい環境でノイズキャンセリングがほしい | 上位の無線 | INZONE H9 II、BlackShark V3 Pro | H9 IIは音の評価が分かれます。V3 Proは367gです |
| マイクがあり、録画や配信もする | ヘッドホンとUSBマイク | DT 990 PRO、Seiren V3 Mini | 開放型なので音が漏れます。250Ω版はPCの出力を確認します |
| 暑い部屋、耳の圧迫、メガネの痛み | イヤホンと別マイク | INZONE Buds、INZONE E9 | 耳の形を選びます。E9のマイクの構成は販売店の表記で確認します |
価格の感覚
日本では価格.comの店舗別価格とメーカー公式の表示価格が別々に動きます。下の表は価格帯の感覚をつかむ目的だけで使い、ほかのモデルの価格は販売店で確認します。
| 価格帯 | モデル | 表示価格 |
|---|---|---|
| 入門の有線 | BlackShark V2 X | Razer公式 7,599円、価格.com 5,480〜8,190円 |
| 入門の無線 | HS35 v3 Wireless、BlackShark V3 X HyperSpeed | HS35 v3は価格.com 9,973〜11,090円、V3 XはRazer公式 17,080円 |
| 中級の無線 | INZONE H5、BlackShark V3 | H5は価格.com 18,893〜24,000円、V3はRazer公式 24,480円 |
| 上位の無線 | INZONE H9 II、BlackShark V3 Pro | H9 IIは価格.com 35,580〜42,648円、V3 ProはRazer公式のブラックとホワイト 40,780円、価格.com 40,780〜46,480円 |
3万円台の上位機に上げたのに体感が微妙だったという投稿があり、値段の価値があるという反対意見もあります。サンプルが少ないので、どちらが正しいとは言えません。上位機に行くときは音より、ノイズキャンセリングや同時接続のように自分が実際に使う機能があるかを基準にします。
迷ったらおすすめ記事へ
基準を全部見ても決められないなら、ゲーミングヘッドセットのおすすめで価格帯別のモデルを見てください。机まわりを一緒に替えるなら、ゲーミングマウスの選び方とゲーミングモニターの選び方も同じ方法でまとめました。
ヘッドセットを替えて変わったかを録画で比べる
ヘッドセットを替えると、良くなった気はしやすいものです。確かめるには、替える前後のプレイを同じ条件で録画して比べます。比べるものは2つです。1つは自分のマイクの音、もう1つは音を聞いて振り返ったり止まったりした場面です。
無料のWindowsアプリDORは、対応ゲームを起動すると自動で検知して試合全体を録画し、録画はアプリの「マイクリップ」に集まります。音声はゲーム音とマイクを1つのトラックに収めるので、自分の声がゲーム音に埋もれていないかを前後の録画で聞けます。
VALORANTはキルのシーンが自動クリップとして残ってエース・クラッチのタグが付き、リーグ・オブ・レジェンドはキル・マルチキル・オブジェクトのシーンが自動クリップとして残るので、比べたい交戦の場面も探しやすくなります。比べる順番は機材を替えた効果を前後の録画で確かめる方法にまとめました。



