OBSの映像設定で決めるのは、基本 (キャンバス) 解像度、出力 (スケーリング) 解像度、縮小フィルタの3つで、キャンバスはそのままにして負荷を減らしたいときは出力解像度だけを下げる、というのが公式ドキュメントの向きです。2つの解像度が同じであれば縮小フィルタは無効になるため、選ぶ必要はありません。この記事は2026年9月30日確認時点で最新の安定版である OBS Studio 32.2.2(2026-08-14公開)の ファイル > 設定 > 映像 タブに沿って説明します。仕上がりがぼやけて困っている場合は、OBS録画がぼやける時の対処法もあわせてご覧ください。
結論:キャンバスは触らず出力から調整します
OBS公式のEncoding Performance Troubleshootingでは、出力解像度を下げるとエンコーダーの負荷を減らす助けになることがあると説明されています。一方、基本 (キャンバス) 解像度を下げるとキャプチャやソース管理が複雑になるため、一般的には推奨されず、GPUリソースが極端に不足している場合にだけ勧められています。そのため、フィルタのことを考えたくないなら2つの値を同じにしておき、負荷が気になったときに出力解像度だけを下げる順序が無難です。ただしOBSには2つの解像度の概念だけを定義した文書がなく、この記事の説明は上記のドキュメントと画面上の表記から整理したものです。1440pキャンバスに1080p出力が最善といった具体的な組み合わせは公式の根拠がないため、おすすめしません。映像タブ以外の全般的な項目はOBSゲーム録画設定のまとめで続けて確認してください。
設定の手順
- 1映像タブを開く — OBS上部の ファイル > 設定 を開き、左の一覧から 映像 を選びます。この記事の項目名は2026年9月30日確認時点の OBS Studio 32.2.2 の日本語表記で、以前のバージョンでは画面が異なる場合があります。
- 22つの解像度の値を確認する — 基本 (キャンバス) 解像度と出力 (スケーリング) 解像度に今どんな値が入っているかをメモします。OBS公式のAspect Ratio Guide(文書の日付は2021-11-27)は、最良の結果のために1920x1080や1280x720のような16:9の解像度を使うことを勧めており、16:9の例として3840x2160も挙げています。
- 3同じにするか違えるかを決める — 2つの値が同じなら大きさの変換が要らないので縮小フィルタは無効になります。エンコーダーの負荷を減らしたいときは、キャンバスはそのままにして、出力 (スケーリング) 解像度だけをより低い値に変更します。
- 4縮小フィルタを選ぶ — 2つの値が違うと縮小フィルタが有効になり、バイリニア、エリア、バイキュービック、ランチョスから選べます。公式の文言は各方式の特徴とサンプル数までしか示していないので、同じシーンを設定だけ変えて短く録画し、目で見比べてください。
- 5キャンバスを下げる場合の手順 — GPUリソースが極端に不足していて、どうしてもキャンバスを下げるなら、公式ドキュメントの順序に従います。まず新しいシーンコレクション (Scene Collection) を作って切り替え、映像タブで基本 (キャンバス) 解像度をより低い値に変更し、下げた解像度に合わせてソースの位置と大きさを調整し直します。
- 6出力タブで別のリスケールを確認する — 設定の出力タブで出力モードを詳細に切り替え、配信と録画のサブタブで 出力をリスケールする という項目を探します。表示が無効になっているか、有効にした場合は意図したものかを確認してください。映像タブの値とは別に適用される設定です。
項目ごとの役割の比較
| 項目(OBS 32.2.2の日本語表記) | 役割 | 変更する場合と根拠 |
|---|---|---|
| 基本 (キャンバス) 解像度 | シーンを組み立てる作業画面の大きさです。ソースはこの大きさを基準に配置します。 | 公式ドキュメントは、GPUリソースが極端に不足している場合にだけ下げるよう案内しており、一般的には推奨していません。 |
| 出力 (スケーリング) 解像度 | エンコードされて最終的な映像になる大きさです。キャンバスと違えば縮小が行われます。 | エンコーダーの負荷を減らしたいときに、公式ドキュメントが挙げている調整項目です。 |
| 縮小フィルタ | キャンバスを出力の大きさへ縮小するときの方式を選びます。 | 2つの解像度が違うときだけ有効です。同じ場合は [解像度が一致、縮小フィルタは不要です] と表示されて無効になります。 |
| バイリニア / エリア / バイキュービック / ランチョス(Bilinear / Area / Bicubic / Lanczos) | OBSの表記は、バイリニア (最速だが、スケーリングするとぼやける)、エリア (加重合計、4/6/9サンプル)、バイキュービック (先鋭化スケーリング、16サンプル)、ランチョス (先鋭化スケーリング、36サンプル) です。 | 公式の文言はここまでで、画質の優劣や負荷の数値は示されていないため、短いテスト録画で自分で比べます。 |
| ソースを右クリックしたときのスケールフィルタ | ソース1つ1つに適用される拡大縮小の方式で、縮小フィルタとは別の設定です。 | 公式のAspect Ratio Guideでは、ソースがぼやける場合はBicubic、レトロやドット絵ならPointやAreaを試すよう案内されています。 |
| 出力をリスケールする (無効) | 出力モードを詳細に切り替えると見つかる別の項目で、出力の解像度を映像タブとは別に指定します。 | 映像タブの値とは別なので、意図せず有効になっていないか確認します。 |
設定後のチェックリスト
- 基本 (キャンバス) 解像度と出力 (スケーリング) 解像度を書き留め、同じか違うかを確認しました
- 縮小フィルタがグレーのまま探していないか確かめました(2つの値が同じなら無効が正常です)
- 負荷を減らすとき、キャンバスより先に出力解像度を調整しました
- キャンバスを変えた場合は新しいシーンコレクションで行い、ソースの位置と大きさを合わせ直しました
- 詳細出力モードの出力をリスケールする が意図した状態(無効など)か確認しました
- 短いテスト録画を再生し、ぼやけや見切れがないか目で確認しました
設定せずに自動で録画したいとき
解像度2つとフィルタ4つを合わせる作業が録画そのものより大変に感じるなら、設定なしで自動録画するアプリを選択肢に入れておくのも一つです。DORは対応ゲームを自動で検出し、試合全体をmp4で保存する無料のWindowsアプリで、NVIDIAのグラフィックスカードではNVENCハードウェアエンコードが標準で使われ、ゲーム音とマイクを一緒に録音します。キルなどのハイライトの自動クリップは一部のゲームのみで、それ以外のゲームは試合全体の録画になります。OBSと他のツールを幅広く比べたい場合はOBSの代替ソフトを、OBSの設定が負担になる理由から見直したい場合はOBSが複雑すぎると感じたときをご覧ください。
公式情報と確認基準
2026年9月30日確認時点の情報で、OBS Studio 32.2.2(2026-08-14公開)の日本語の画面表記と公式ドキュメントを根拠にしています。出力解像度とキャンバス縮小についてはEncoding Performance Troubleshooting、16:9の推奨とソースごとのフィルタはAspect Ratio Guide、詳細出力のリスケールはStandard Recording Output Guideで確認できます。Aspect Ratio Guideは2021-11-27付の文書のため、項目名は現在の画面表記に合わせています。


